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DC電源機器をグレードアップさせるiFi-AudioのiPurifier DCの実力を検証!

PCオーディオを実践していてふと感じることはないでしょうか。オーディオ機器の電源には音質対策を施しているのに、NASやハブなどのPC周辺機器には何もしなくていいのだろうか?と。そんな疑問と要望に応えるように登場したのが、今までありそうでなかったDC電源用ノイズ対策アクセサリーのiPurifier DCです。今回はその性能が評判通りなのかを徹底検証してみました。

iPurifier DCの徹底検証方法はこれだ!!

iPurifier DCの使い方は簡単で、DC電源機器と電源アダプターの間に繋ぐだけです。これだけでノイズ信号と逆相の信号を発生させてノイズを除去してくれます。正確に逆相の音をぶつけると無音になる原理と同じです。今までのクリーン電源機器はフィルタリングによりノイズを減らすため、ノイズ成分以外もスポイルしてしまうケースがありましたが、iPurifier DCは能動的に動作するためピンポイントでノイズを除去することが可能です。

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このようなS/N向上系のアクセサリーを試聴する場合は、いつも以上に慎重になる必要があります。どうしても人間の感覚的に、あとから聴いた方が良い音に感じることがあるからです。これは、最初の試聴で聴くポイントを把握できることで、2回目は集中力が高まるためです。それに加えて耳の慣れもあります。また、機器の通電を充分していても時間の経過により音が変化する可能性も否定できません。今回はそれらを防ぐために、iPurifier DCの有り無しで交互に再生し、確認のため同じことをもう一度繰り返すという計4回の試聴を行いました。変わった気がする程度の変化は音質向上とは認めないつもりです。

iPurifier DCを繋いで検証する機材は、USB-DAC兼アンプのTP23とバッファロー製NASのLS210です。当初はノートパソコンも繋いでみる予定でしたが、アダプターの端子形状が合わなかったため断念しました。本機には5.5 x 2.5mm用と3.5 x 1.35mm用のアダプターも付属していますが、ノートパソコンは適合しないケースが多そうなので事前の確認が必要です。

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試聴用コンテンツには①ジャジンタ「ダニーボーイ」(CDリッピング)②ジャーニー「ドント・ストップ・ビリーヴィン」(CDリッピング)③ビル・エヴァンス・トリオ「ワルツ・フォー・デビイ」(ハイレゾ96kHz/24bit)を選択しました。再生機にはFoobar2000をインストールしたWindowsノートパソコン、スピーカーにB&WのCM5を使用します。

ジャシンタ ジャーニー ビルエヴァンス

USB-DAC兼アンプのTP23に繋いでみる

最初の検証に使うTP23は、某巨大通販サイトで比較的良いレビューが多いToppingというメーカーの製品で、タマガワオーディオのスタッフデスクに置いてあったものです。今回はDC電源のオーディオ機器ということで検証用機器に加えてみました。

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TP23の入力はUSBのみで、それ以外はスピーカー出力端子とボリュームしか無く、電源ボタンすら付いていないという超シンプル構造です。そのため高さ30mm x 幅100mm x 奥行き139mmというコンパクトな筐体で、実売¥8,000前後という代物。

まずはiPurifier DCを繋がずに、TP23のみの素の状態で前述の3曲を聴いてみましたが、音質クオリティはなかなかのもの。さすがにコストやサイズの限界で低音は軽めの再生になりますが、音の質感はかなりリアルで、力強くグッと前に出てきます。iPurifier DCを繋いて効果がでるか若干の不安が頭をよぎります。

しかしそんな不安はiPurifier DCを繋いで音を出したとたん吹き飛びました。もちろん、前述のとおり気のせいでないことを確認するために4回の試聴を行っています。「ダニーボーイ」ではジャシンタの声が静謐な空間にクッキリ浮かび上がり、音の余韻がより豊かに聴こえるようになります。「ドント・ストップ・ビリーヴィン」でのスティーブ・ペリーのハスキーボイスは付帯音が消えて滑らかになり、全体のザラツキが改善されます。「ワルツ・フォー・デビイ」は演奏会場に響く環境音の数が明らかに増え、各楽器の分離が良くなります。特に左チャンネルのドラムとベースは低音まできちんと聴き分けられるようになりました。

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電源のインジケーターが光れば動作OK。隣の+/-インジケーターが点滅したら接続機器のアダプターがセンターマイナスのため使用できないので注意。

NASに繋いでも音は変化するだろうか!?

オーディオ機器に使用した場合の変化はある程度予想はできましたが、NASに繋いでも音質改善するかどうかは興味深いところです。なぜならこれで音が良くなれば、PCオーディオやファイルオーディオを実践している多くのユーザーがその恩恵にあずかることができるからです。(この視聴での使用機材:ノートPCでNAS/LS210の音楽データを再生、TP23をUSB-DAC/アンプとしてスピーカーB&W/CM5に出力するという構成です。)

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ここでもiPurifier DCを繋がない状態から再生をはじめ、4回の交互試聴を行いました。その結果は、TP23の時よりも変化が大きいという驚くべきものでした。変化の傾向はTP23の時と同じですが、「ダニーボーイ」では声が空間に広がる軌跡が見えるようになり部屋の形まで想像できます。「ドント・ストップ・ビリーヴィン」ではさらに不思議なことに音に躍動感がでて、明瞭度も上がり特にピアノの実体感が高まりました。「ワルツ・フォー・デビイ」はウッドベースソロでのピチカートの粒立ちが良くなり、音にコシが感じられ、それに伴いTP23の低音の軽さもあまり気にならなくなりました。

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TP23とNAS共に変換アダプターを使わずにすっきり接続することができました。

ネットワークプレーヤーでの効果を検証するためMAJIK DSMが緊急参戦!

NASでのiPurifier DCの効果が予想以上に大きいと分かったので、急きょネットワークプレーヤーでも試聴検証してみることにし、プレーヤー兼アンプをMAJIK DSMに変更しました。

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iPurifier DC無しの状態では、iPurifier DC+TP23のグイグイ前に出るエネルギッシュな音に比べてやや大人しい印象です。高域から低域までの帯域バランスは良くなりましたが、LINN特有の優しい再生はスピーカーのバッフル面辺りまで音像を後退させちょっと物足りなく感じます。

まさかクリーン電源でこの物足りなさが解消することはないだろうな~、などとあまり期待をせずにiPurifier DCを繋いで聴いてみてまたまた驚いてしまいました。音が一段前に出てきたのです!といっても荒っぽく大味にはならず、音はより繊細に変化しました。ジャシンタの声は血が通ったように肉声感がでて、余韻もきれいに拡散します。ジャーニーは音に勢いとメリハリが加わり、スネアドラムとハイハットの音がアクセントになってリズムにノリが生まれました。ビル・エヴァンス・トリオの平坦だった演奏にも強弱がついて生気が感じられるようになり臨場感抜群です。

プレーヤーとアンプには全く手を加えていないのに、音の印象まで変わってしまうほどの変化を見せた(聴かせた?)のは予想外でした。今までのクリーン電源は、特にアンプに使用した場合に顕著ですが、音の鮮度やエネルギー感を損なうような製品が少なくなかったように思います。しかしiPurifier DCは電源からのノイズを防ぐことにとどまらず、音に力強さを与え、死んだ音に生命を吹き込むような効果をもたらします。

なぜPC周辺機器に使用した方が効果が大きいのかははっきり分かりませんが、オーディオ機器よりもノイズ対策が脆弱なせいかもしれません。これだけ明確な音質改善があるならば、システム内すべてのDC 電源機器に使いたくなってしまいます。iPurifier DCの価格を考えればそれも無理な話ではないでしょう。いままでモヤモヤしていたDC電源機器への音質対策を実現し、音も気持ちもすっきりさせてみてはいかがでしょうか。

iFI Audio 電源アクセサリー nano iPurifie DC(タマガワオーディオ)

iFI Audio 電源アクセサリー nano iPurifie DC(タマガワオーディオYahoo!店)

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