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美しい音と瑞々しい躍動感に心酔!SPECのRSA-M5は素晴らしいアンプですよ!

当マガジンでは以前よりSPECのオーディオ製品を高く評価して参りました。↓

SPECのアンプはどうしてあんなに綺麗な音がするのか解説してみます!

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今回は、「RSA-M5」「RSA-V1DT」を集中してじっくり聴く機会がありましたので、レポートさせて頂きます。どうぞ最後までお付き合いくださいませ。

先日のこと、タマガワオーディオのリファレンススピーカーB&W「803」とSPECのアンプを組み合わせて聴いてみたいというご要望を頂きました。レベル的にはRSA-F11を使いたいところでもありますが、ご予算の折り合いもあり現実的な「RSA-M5」「RSA-V1DT」の試聴機を手配、私も1オーディオファンとなってSPECのプリメインアンプを半日程丁寧に聴き入った次第でございます。

まずはおさらい、という事でSPECのスペックを確認しておきましょう。

RSA-M5 RSA-V1DT
最大出力 120W×2(4Ω) 50W×2(8Ω)、75W×2(6Ω)、100W×2(4Ω)
周波数特性 10Hz~30kHz±1dB(6Ω、1W) 10Hz~30kHz±1dB(6Ω、1W)
高調波歪率 0.02%(1kHz、80%出力時) 0.02%(1kHz、80%出力時)
入力感度・利得 300mVrms、37.3dB
(Volume MAX時、6Ω、1kHz、XLR入力)
300mVrms、37.3dB
(Volume MAX時、6Ω、1KHz、アンバランス入力)
ライン入力端子 XLR入力:1系統
RCA入力 : 3系統
XLR入力:1系統
RCA入力 : 3系統
スピーカー端子 1系統 1系統
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 無信号時15W、最大出力時 215W (8Ω、100Hz) 無信号時15W、最大出力時 180W (8Ω、100Hz)
外形寸法 440mm(幅)×125mm(高さ)×414mm(奥行) 440mm(幅)×120mm(高さ)×414mm(奥行)
質量 15.5Kg 14.5Kg
価格  734,400円/税込  518,400円/税込

大きな差異は出力という構図ですね。

まずは耳慣らしにROTEL「RA-1570」+B&W「803」で再生を開始。ROTELはB&Wに大きく関わるブランドとして有名ですが、販売価格20万円台で803を程々に鳴らす実力は大したもの。プリとパワーのセパレートアンプで鳴らす803/802は音の純度も高く素晴らしいので、また機会を変えてご紹介することもあるかもしれません。続いてDENON「PMA-S1」、伸びやかでいきのいい音色は安定感があります。

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耳もこなれてきたところで、SPEC「RSA-V1DT」が登場。

front-1 rear-1

[文中に出てくる主な試聴曲]
Andrea Bocelli & Sarah Brightman – Time to Say Goodbye
Holly Cole – I Can See Clearly Now

SPECのデザインはスッキリしていて好感がもてます。シンプルイズベストといった趣き。音の傾向は、一聴してすぐに感じることができます。何よりもそのシルキーな、優しい音色に心を奪われます。うーん・・・美しい!ヴォーカルの声色が本当に綺麗に聞こえます。ある程度音量を上げても各楽器音がやかましく感じることは一切なく、心地よい大音量という風情で破綻がありません。Holly Coleの歌声、途中からインサートしてくるピアノの美しさ、Sarah Brightmanの伸びやかな歌声の美しさ、Andrea Bocelli の倍音成分を多く含んだ声色などは至福と感じるほどきれいで素晴らしい。

優しい音色、音の柔らかさ等を特色とするオーディオアンプの場合、悪い言い方をすると「音がぼやける」「ボワッとする」という印象を持たれるかもしれませんが、SPECのアンプには当てはまりません。分解能は高く、各楽器のセパレーションもしっかり描かれていました。

ただ、低域の迫力が少々弱めに感じられる箇所があります。例えば「Andrea Bocelli & Sarah Brightman – Time to Say Goodbye」の小節頭にくる「ボン」というベース音、これがもう一つ前に出てきてほしい感じです。全体の音のまとまりはきれいに揃っているのですが、B&W「803」クラスを鳴らすにはやはりもう少しパワーが・・・という事になるかと思います。おそらく同じB&Wでも805、804やCMシリーズあたりと組み合わせればまた違った印象になったかと思われます。V1DTには少々かわいそうな思いをさせてしまったかもしれないですね。

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さて、ここで今回のメインとなる「RSA-M5」にバトンタッチです。

front rear

中~低域の出方がどのくらい変化するかを期待しつつ、「Andrea Bocelli & Sarah Brightman – Time to Say Goodbye」を再生。結果、こちらの期待に応えるかのような低域がしっかりと出てきました。「V1DT」に比べて高域方向の音の美しさはその傾向が変わることがなく、中域は厚みを増し、低域は確実に力強く再現されています。目を閉じ、しばし時間を忘れて音楽に聞き惚れてしまいます。良いです。中低域の厚みが増したことにより、クラシック音楽のダイナミックレンジも、ジャズの躍動感も、ロックの勢いも上手に鳴らします。「V1DT」でも感じられた美しい音色に厚みとダイナミックさが加味され、「ずっと音に包まれたい」という程の好印象をうけました。しばし感動。よく「聞き疲れしないアンプは?」というご質問を頂きますが、答えはまさにSPECですね。M5+803の組み合わせなら、個人的には大きな音で長時間聴いても疲れないという自信を持ちました。

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では、どうしてそんなに美しい音が出るのでしょうか?まず第一の肝は「PWMスイッチング方式」をパワーアンプ部に使用していること。PWM/Pulse Width Modulationは半導体を使用して電力を制御する方式の一つ。SPECのアンプは「高耐圧で時間軸制御に優れたドライバーIC」と組み合わせることによりPWMの利点を生かし、音楽の再生に最適化されているわけです。昨今のスイッチング方式はスイッチング素子の進化等によりノイズも抑制されている上に、ステルス戦闘機などで使用される塗料を部分的に塗布、さらなるノイズの低減化が図られています。これにより、純度の高いSPECのサウンドが出力される訳ですね。

二点目としてはその構造が独特で計算され尽くしていること。特にアンダーベース、インシュレーターは音の余韻、響きまで計算された設計に舌を巻きます。ヨーロピアン・スプルース/ソリッド積層パネルのアンダーベースと北海道産イタヤカエデのインシュレーターを組み合わせるなど、大変なこだわりを感じることができます。

三番目は音楽家である設計者のこだわり、思いが色濃く製品に反映されている点。どのような優れたパーツを組み合わせても、結局設計する人によって製品は異なった味付けになります。SPECの設計者さんは自らもチェロを演奏される音楽家の方なので、音の生々しさや余韻、響きを再現するにあたりまさに「体に染み込んだ」多くの経験則が引き出しにもなっているのかもしれません。SPECが「技術者」でなく「音楽者」のメーカーと言われるゆえんでもあります。

厳選されたパーツの使用やRコアトランスの採用などその他の要素と合わせ、非常に繊細で美しく、それでいて音楽的な躍動感を得られるSPEC独特のサウンドが生み出されています。

「艷やか」「シルキー」等の形容詞は国産オーディオに用いた記憶が無いのですが、SPECのプロダクツにはそういった表現が似合うと思います。B&W「803」、現在このクラスでは不動の人気を博すスピーカーですが、組み合わせるアンプの有力候補としてはSPECを挙げたいと思います。もちろんB&W以外のスピーカーでもおすすめです。

従来型のアンプ選びの枠を飛び越えて、新たな目線で見渡すと際立った魅力を放つSPEC社のオーディオを是非記憶にとどめて頂ければ幸いです。

SPEC プリメインアンプ

商品/価格等については以下のフォームよりお問合せ下さい。

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