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現NuPRIME、元NuForceのCEO、Jason Limが立ち上げたCelsus Soundの高いクオリティに驚いた話

現NuPRIME、元NuForceのCEOのJason Limが手がける新ブランド、Celsus Soundのスピーカーがタマガワオーディオにやってきました。NuForceからNuPRIMEにつながるプロダクトの独創性と信頼感は評価が高く、個人的にも大変興味深く試聴をさせて頂きました。今回はCelsus Soundスピーカーの試聴レポートをお届け致します。どうぞ最後までお付き合いくださいませ。

試聴したのはコンパクトサイズのスピーカー「SP-One」です。「SP-One」にはアクティブ/パッシブの2種類があり、アクティブはBluetoothでのワイヤレス接続、RCAピンジャックによる有線接続により内蔵アンプで音楽を鳴らします。パッシブの方はスピーカーケーブルを接続する普通のスピーカーです。今回はアクティブタイプの「SP-ONE/A」にて、Bluetooth接続での音楽再生を中心に試聴することにしました。スピーカーの大きさと取り回しのしやすさ、またワイヤレス接続といった要素を考慮し、リビングやオフィス等といったシカジュアルなシチュエーションでの、片意地をはらない音楽鑑賞を想定しています。

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セッティングの前に、スペックを見ておきましょう。

パッシブスピーカー アクティブスピーカー
型番 SP-ONE/P SP-ONE/A
再生周波数特性: 50Hz~22kHz 50Hz~22kHz
インピーダンス:
電力定格 60W 60W
能率: 88dB 88dB
ユニットサイズ: 3.5インチ
(カーボンファイバードライバー)
3.5インチ
(カーボンファイバードライバー)
内蔵アンプ出力: 30W×2 RMS
入力: Bluetooth&ラインイン
電源: AC アダプター(DC19.5V、3.16A)
その他: 外部アクセサリのための 5V DC 充電ポート
サイズ: H195xW130xD180(mm) H195xW130xD180(mm)
重量: 2kg 2.3g
価格: ¥60,000/ペア(税別) ¥80,000/ペア(税別)

[主な特長]

  • 重低音を生み出すカーボンファイバー製ウーファー
  • 二重空洞キャビネット設計で重低音を更にパワフルに
  • 特許出願中のフォールディングリング設計(コーンを固定するリング状の金具)で全体の周波数特性を向上
  • 天然仕上げの高密度竹材を利用した筐体
  • 高域広拡散をソフトドーム/ホーンロード型トゥイーターにより実現

メーカー詳細ページ

カタログスペックと主な特長は以上の通りです。文言から察するに低域の鳴りっぷりと全体のバランスの良さがこのスピーカーの特長になるようです。小型ながら奥行きのサイズは180(mm)程ありますので、パット見の印象よりはパンチのある音が出てきそうな予感がします。竹材のナチュラルな色合い、フィニッシュは上品に仕上がっており、デザイン的にも好感が持てます。

それではセッティング。「SP-ONE/A」はアクティブスピーカーですので、電源ケーブルを繋ぐ必要があります。また、右ch←→左chをスピーカーケーブルで接続します。物理的なセッティングは以上で終了。電源ケーブルと左右chをつなぐケーブルは必要ですが、この後はBluetoothでワイヤレス接続をしますから、設置/セッティング/結線の煩わしさはほとんどありません。

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電源をON、iPhoneをペアリングして音を出します。特に難しい設定はありません。iPhoneからAppleMusicを操作し、「SP-ONE/A」で音を鳴らしてみます。AppleMusicには「オーディオ試聴」というプレイリストを作ってあるので、それらの曲を順番に聞いてみよう、と思ったのですが・・・ここまでセッティングを進め、大事なことに気が付きました。「SP-ONE/A」が対応している高音質&低遅延オーディオコーデック「apt X」にiPhoneは対応していない事を忘れてたのです。別に所有するアンドロイド端末は2012年仕様のNexus7、こちらも「apt X」未対応。うう、どうしよう。しかしやっぱり「apt X」にて接続/再生をしてスピーカーの実力を聞いてみたい気持ちが私にはありました。

「apt X」とは高音質で低遅延を特長とするBluetoothのオーディオコーデック。その品質はCDレベルと評されます。iPhoneユーザーである私はもっぱらAirPlayにてワイヤレスのオーディオ再生を行っておりますので、Bluetoothを利用したオーディオ再生は正直なところこれまでほとんど気にしたことはありませんでした。むしろ、かなり以前に聞いた昔のBluetooth接続の悪い印象が未だに離れないという部分もあります。せっかくですからここは「apt X」対応の再生機にて、昨今のBluetooth接続事情も探ろうと思っていたのです。

急いでWindows10でapt X対応とされるBluetooth接続アダプターを購入しました。後日届いたドングルをPCのUSBの差し込んで、「SP-ONE/A」とペアリング。

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これでようやく試聴環境が整いました。それでは聴いてまいりましょう。

ザ・ホレス・パーラン・トリオ – Us Three

低域の良さを感じてみようという事で、ウッドベースの疾走感と存在感が非常に格好良いザ・ホレス・パーラン・トリオ 「Us Three」を再生してみます。───なるほど、謳い文句に嘘偽りはありません。これは確かに豊かな低域です。こちらの予想を超えた量感に少々驚いてしまいました。しかも単に「低域が出ている」というだけでなく、高品位にコントロールされた引き締まった低域という鳴り方です。全体的な音質の方はNuForce、NuPRIMEを思わせる精細感の高いもので、それに加えて跳ねるようないきの良さが感じられます。曲との相性が大変良く、3回繰り返し再生してしまいました。ドラム/ベース/ピアノが渾然一体となる演奏は圧巻なのですが、「SP-ONE/A」でも十分楽しむ事ができました。

ダイアナ・クラール – Desperado

続いて女性ヴォーカルを聞いてみます。イントロのピアノの響きに深みがあり、きれいな音色です。歌声もきれい。息づかいも生々しく、かなり音量を上げてもやかましさを感じません。しっかりとした定位も形作られ、実力の高さを感じさせます。終盤のアレンジで奏でられるストリングスがワイドに広がり、空間再現性の良さも感じることができました。大きな音量に破綻しない音は、「apt X」接続の効果も大いに関係しているようです。試しにiPhoneで同じ曲を再生すると、ちょっとした部分にざらつき感があり、音を大きくするとすこしやかましく感じてしまうことがありました。

ホリー・コール – I Can See Clearly Now

定番の試聴曲にて細部の表現力を探ります。曲全体を通して骨となっているようなシンプルなベースラインが印象的でありますが、「SP-ONE/A」の豊かな量感によりベース音がグイグイ出てきますのでとても心地よく感じます。Holly Coleの歌声もとてもキレイでダイナミック。曲後半の爆発するよう歌で曲を盛り上がる部分では、Holly Coleの空間を捻じ曲げるような表現力豊かな歌声に心を持っていかれます。小型スピーカーでここまで鳴ってくれれば文句はありません、という感じです。

エレーヌ・グリモー – credo

クラシック方面からは、変幻自在のアレンジと様々な音域、多彩な楽器と合唱で音和が多く、聞き所満載のエレーヌ・グリモー 「credo」を選曲してみました。このアルバムはそもそもの録音が大変素晴らしいのですが、美しいピアノの旋律、地を這うような迫力のオーケストレーション、合唱の歌声などをしっかりと描くにはそれなりの実力が求められます。この曲はオーディオ再生のツボにはまると言い知れぬ恐怖感の様なものを感じるのですが、「SP-ONE/A」はどの様になるでしょう。───ピアノの音色は綺麗。ティンパニーの音も迫力が十分です。また、まさに音の壁状態となるオーケストレーションと合唱の音圧がマックスとなる部分でも、バランスが保たれた音の鳴り方をしていました。低域の足りなさを感じることがなく迫力を感じます。したがって「言い知れぬ恐怖感」を堪能することができました。

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Celsus Sound「SP-ONE」、スピーカーとしてのクラスを超えた実力は「音楽を楽しむ」という原点を今一度思い起こさせてくれる物でした。聴いていて楽しいと思えるような魅力的なスピーカーだと思います。試聴でも「ノッてくる」と同じ曲を何度もリピート再生するようになり、さらに聞きたい曲がとめどなく出て来るのですが、今回もそのゾーンに入った次第です。

当記事はBluetooth接続での再生をレポートしたものですが、お持ちのアンプに合わせてパッシブ型の「SP-ONE/P」をチョイスするのも良いかと思います。小型で低域の量感を出せるいきの良いスピーカーをお探しでしたら、ぜひ候補にあげて頂きたい。また、メインのステレオセットとは別に、リビングやダイニング、寝室などでカジュアルな使い方をしたい場合はやはりアクティブの「SP-ONE/A」がおすすめです。何しろスマートホン、PCでの音楽再生が手軽に行えるのは本当に気楽で便利です。Bluetooth接続の際はapt Xでの再生をお忘れなく。

タマガワオーディオのCelsus Sound販売ページ

商品/価格等については以下のフォームよりお問合せ下さい。

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